建設業許可は、申請者自身で手続を進めることもできます。行政書士への依頼が必須というわけではありません。ただし、費用の比較では報酬だけでなく、要件の調査、書類整理、窓口対応、補正にかかる社内の時間も考える必要があります。
この記事では、自社で申請する場合と専門家へ依頼する場合を、作業と判断の難しさから比較します。
自社で進めやすいかを判断する視点
資格や経営経験が明確で、必要な資料がそろい、担当者が手引きを読み込む時間を確保できるかが一つの判断材料です。ただし、一見単純でも常勤性や工事区分などで追加確認が必要になる場合があります。
自社申請では、最新様式の選択、添付資料の有効期間、申請先、補正への対応まで自社で管理します。税務用の決算書をそのまま提出すれば全て済むとは限らず、建設業法上の様式への整理も必要です。
作業分担を比較する
表はスマートフォンで横にスクロールできます。
| 作業 | 自社で申請する場合 | 行政書士へ依頼する場合 |
|---|---|---|
| 業種・要件の確認 | 手引き等で調査し窓口へ相談 | 経歴と工事内容をもとに確認を支援 |
| 社内資料の収集 | 自社で整理 | 必要資料の案内を受け自社も協力 |
| 申請書作成 | 自社で作成・整合確認 | 依頼範囲に応じて作成を依頼 |
| 提出・補正 | 担当者が対応 | 依頼範囲に応じて代理対応 |
| 事実の説明 | 自社で説明 | 自社の説明をもとに整理 |
依頼しても、過去の施工や役員としての仕事の内容まで専門家が最初から知っているわけではありません。事実確認の時間は、どちらの方法でも必要です。
相談を検討したいケース
- 経営経験や技術者の経験を複数の勤務先で積んでいる
- 資格だけで希望業種の要件を満たすか分からない
- 古い契約書等がそろわず、証明方法に不安がある
- 県外拠点や複数業種があり、許可区分が複雑
- 法人成りや事業承継と申請時期が重なる
- 更新期限が近く、未提出の届出もある
このようなケースでは、先に論点を整理することで不要な取得資料や手戻りを減らせます。窓口で相談できることと、事業者に代わって書類作成を継続的に依頼することも分けて考えましょう。
費用は同じ条件で比較する
見積もりでは、行政への申請手数料、当事務所報酬、証明書取得費等を区別します。「新規申請一式」の表示でも、経験証明の整理、追加業種、営業所数、補正対応などがどこまで含まれるかを確認してください。
金額の幅がある場合は、どの条件で報酬が変わるかを聞くと判断しやすくなります。奈良総合事務所では、現在の状況と業務範囲を確認して見積もりを提示します。
依頼前に聞いておきたいこと
- 自社の状況で、最初に確認が必要な要件は何か
- どの資料を自社で用意する必要があるか
- 見積もりに含まれる業務と、追加費用が生じる条件は何か
- 申請準備と審査のそれぞれに、どの程度の期間を見込むか
- 取得後の変更届や更新も相談できるか
「必ず許可が取れる」「名義だけ借りればよい」といった説明を前提に進めないことも大切です。適法な体制を整え、その裏付けを申請するという基本は変わりません。
よくあるご質問
途中まで自分で準備したものを相談できますか?
はい。作成済みの書類と原資料を確認し、必要な修正や不足資料を整理します。準備済みの量だけで費用が決まるとは限らないため、現物をもとに見積もりを確認してください。
費用を抑えたい場合はどう伝えればよいですか?
自社でできる資料整理や証明書取得の範囲をお知らせください。そのうえで、必要な業務範囲と費用を確認します。要件確認を省いて書類だけ整えることは避けましょう。
