建設業許可の新規申請は、申請書を埋める前の確認で進み方が変わります。最初に行いたいのは、取りたい業種、契約を行う営業所、経営管理を担う人、技術者となる人を整理することです。ここが曖昧なまま証明書を集めると、資料の取り直しにつながります。
まず受注予定の工事を具体化する
「建設業の許可がほしい」という段階から、工事の種類、1件の請負金額、元請・下請の別、受注開始希望日まで整理します。塗装と内装では業種が異なり、同じ資格で対応できるとは限りません。契約書や見積書があれば相談時に用意すると判断しやすくなります。
また、既に他の業種の許可を持っている場合は、新規ではなく業種追加等に当たることがあります。許可番号と許可業種が分かる書類も確認します。
相談から許可までの六つの段階
- 無料相談:工事内容と現在の体制を確認する
- 見積提示:必要な手続、依頼範囲、報酬と実費を整理する
- ご契約:支援内容と進め方を確認する
- 書類収集・作成:要件を証明する資料と申請書を整える
- 書類提出:申請後の照会や補正に対応する
- 許可:通知内容、許可業種、有効期間を確認する
これは当事務所へ依頼する場合の基本的な流れです。要件の不足が分かったときは、申請を急ぐ前に、人員配置や資料の確保など実行できる準備を検討します。契約しただけで許可取得が確定するものではありません。
最初の面談で確認する資料
表はスマートフォンで横にスクロールできます。
| 資料・情報 | 確認する目的 |
|---|---|
| 工事の見積書・契約書 | 必要な許可業種を整理する |
| 役員や事業主の経歴 | 経営経験の要件を検討する |
| 資格証・勤務歴 | 技術者の資格と実務経験を確認する |
| 決算書・確定申告書 | 財産的基礎や事業の履歴を確認する |
| 営業所の住所・契約関係 | 実態と使用権限を確認する |
初回から全てそろっている必要はありません。「どの資料を持っていて、何が残っていないか」も重要な情報です。経験の証明を前の勤務先に依頼する必要がある場合は、早めに段取りを決めます。
書類収集には順序がある
古い契約書や経歴資料など取得に時間のかかるものを先に調べ、申請時の有効期間がある証明書は提出時期から逆算します。残高証明書などを最初に取得すると、準備中に基準日が古くなり再取得が必要になることがあります。
申請書の記載と、登記、確定申告、社会保険、契約書の氏名・商号・期間が整合しているかも確認します。名称変更や転職歴がある場合は、そのつながりを説明できるよう整理します。
申請後に行うこと
提出後も追加説明や書類の補正を求められることがあります。連絡に対応できる担当者を決め、回答に必要な原資料を保管しておきましょう。補正期間は審査の目安に含まれないため、受注日程を決める際は余裕が必要です。
許可通知が届いたら、希望した業種、一般・特定の区分、営業所、有効期間を確認します。許可が必要な工事は、申請中というだけでは適法に請け負える状態にはなりません。
初回相談までに決めておくとよいこと
- どの工事を、いつから、どの程度の金額で受注したいか
- 申請者を個人と法人のどちらにするか
- 経営管理と技術者を誰が担うか
- 過去の経営・勤務・工事資料がどこにあるか
- 自社で準備できる部分と依頼したい部分
よくあるご質問
申請してから何日で許可が出ますか?
奈良県では受理後おおむね30日が目安ですが、閉庁日・補正期間等を除きます。書類収集に必要な期間は別に見込んでください。
許可を急ぎたい場合は何を先にすべきですか?
要件と証明資料の有無を先に確認することです。急いで証明書を取得するより、経営経験や技術者の条件に不足がないかを把握する方が手戻りを減らせます。
