輸出用清酒製造免許(海外へ輸出する清酒に限って製造できる酒類製造免許)は、海外で販売する清酒を国内で製造するための免許です。2020年度税制改正で設けられ、2021年4月から申請できるようになりました。一般的な清酒製造免許とは異なり、年間60キロリットルの最低製造数量基準と需給調整要件が適用されません。小規模・高付加価値の商品を輸出専用で製造する事業にも可能性を開く制度です。
この記事で分かること
- 輸出用清酒製造免許で調べる方が先に確認したい制度の要点
- 免許要件と事業計画のつながり
- 申請前に準備する資料と相談の時期
制度が設けられた背景
国内の清酒需要が長期的に縮小する一方、海外市場では日本酒の販路拡大が進んでいます。農林水産省資料では、国内出荷量は減少傾向にある一方、2024年の輸出数量は前年比で回復しています。こうした環境の中、輸出向けの新規製造を後押しし、日本酒のブランド価値と国内での品質管理を確保する目的で制度が設けられました。
通常の清酒製造免許との違い
通常の清酒製造免許では最低製造数量基準や需給調整要件を含む審査があります。輸出専用の特例ではこの二点が適用除外ですが、人的・場所的・経営基礎・技術設備などの要件がなくなるわけではありません。
製造できる清酒
国内産米のみを原料の米・米こうじに用い、日本国内で製造し、国内で容器詰めした清酒に限られます。原則として国内流通を目的に製造することはできません。
申請に向けた基本の流れ
- 商品、輸出国、海外取引先、販売価格を整理する
- 製造場候補、工程、設備、技術者、原料を確定する
- 資金計画、製造数量、輸出数量、収支計画を作成する
- 製造場所在地を担当する酒類指導官へ事前相談する
- 申請書、図面、製造方法、取引・輸出関係資料を提出する
- 税務署の照会、追加資料、現地確認へ対応する
- 登録免許税を納付し、免許条件と期限を確認する
標準処理期間は原則4か月ですが、補正や追加資料に要する期間は除かれます。設備発注や開業日を先に固定せず、審査と工事の順序を確認してください。
よくあるご質問
年間60klを製造できなくても申請できますか?
輸出用清酒製造免許には清酒の最低製造数量基準60klが適用されません。ただし、設備・技術・経営・輸出先など他の要件は審査されます。
製造した清酒を日本国内でも販売できますか?
原則としてできません。輸出向け商談会や輸出業者へのサンプルなど、輸出に必要な無償提供には限定的な取扱いがあります。
奈良県外から依頼できますか?
はい。行政書士法人奈良総合事務所は全国対応です。製造場所在地、設備計画、輸出先を確認し、オンラインを中心に申請準備を進めます。
公的資料で確認した制度と市場動向
- 国税庁「輸出用清酒製造免許の取得をご検討の方へ」
- 農林水産省「日本酒の需要動向と原料米の使用量」
- 国税庁「酒類の輸出動向」
- 国税庁「海外重点国・地域等における日本産酒類の市場調査」
- 国税庁「輸出支援の取組」
制度や統計は更新されるため、申請時点の手引き、通達、輸出先国の規制を改めて確認してください。
奈良総合事務所へご相談ください
輸出用清酒製造免許は、酒税(酒類の製造場からの移出や輸入の際に課される国税)法上の申請だけでなく、海外販路、製造技術、設備、資金、輸出実務を一つの事業計画として説明する必要があります。行政書士法人奈良総合事務所が、構想段階から申請・審査対応まで支援します。
奈良県内はもちろん、全国の事業者に対応しています。初回相談では、製造予定地、商品、輸出候補国、取引先、開始希望時期を分かる範囲でお聞かせください。
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